ベネチア観光の注意点|マナー違反で罰金も!

毎年3,000万人もの観光客が訪れるベネチアでは、観光客の迷惑行為が大きな問題になっています。ここでは、ベネチア観光で注意すべき禁止事項についてお伝えします。

ベネチアの迷惑防止条例に注意

ベネチアでは、大量に押し寄せる観光客にマナーを守ってもらうための取り組みの一つとして、迷惑防止条例が制定されています。違反した場合には、25〜500ユーロ(約3千円〜6万円)の罰金が科せられてしまいます。

禁止行為と定められているのは、下記のような行為です。

・サン・マルコ広場、ドゥカーレ宮殿の柱廊などで、所定の場所以外に座ること
・飲食店や指定された休憩所を除いて、立ち止まって飲食すること
・橋や路上で止まって他の人の移動の妨げになること
・自転車などの移動具で動き回ること
・水着または上半身裸で歩き回ること
・ハトに餌をあげること

写真のサン・マルコ小広場に座ることも禁止行為の一つです。観光客が何気なくしてしまいそうなことも含まれていますので、注意が必要です。

立ち止まって飲食することも禁止されていますので、テイクアウトの食べ物も店内のイートインスペースやホテルの部屋で食べるようにしたほうが良さそうです。

ここでご紹介した禁止行為は一例ですが、ベネチア市の公式サイトに掲載されている#EnjoyRespectVeneziaのページでは、より詳細な情報を確認することができます。

#EnjoyRespectVenezia

リアルト橋でコーヒーを入れた観光客が10万円以上の罰金に!

ベネチアでは、実際に条例によって罰せられる観光客も出てきているようです。

2019年7月には、リアルト橋のたもとでコーヒーを入れていた32歳と35歳のドイツ人バックパッカーが、条例に違反したとして950ユーロ(約11万5千円)の罰金を科せられたというニュースが報道されました。

携帯用の調理器でコーヒーを入れているのを目撃した通行人が警察へ通報したらしく、2人のドイツ人バックパッカーは罰金を支払っただけではなく、ベネチアから退去するように命じられてしまいました。

また、ベネチアではありませんが、同じくイタリアのトリエステでは、海辺の歩道で木の間にハンモックを吊るして昼寝をしていた52歳のオーストリア人男性が、300ユーロ(約3万5千円)の罰金を科せられたそうです。

観光地では現地の方々のことを考えてマナーを守った行動を!

最近は、観光公害オーバーツーリズムという言葉を耳にする機会が増えてきています。観光客が過度に押し寄せて観光地に負荷を与えている状況を指しますが、多くの人気観光地で懸念されていることです。

日本でも訪日観光客が増加する中で、2019年10月には、京都の祇園で許可なしに私道で写真撮影することを禁止する看板が設置されたことがニュースになりました。一部の観光客が無断で私有地に侵入するなどの迷惑行為が背景にあるようです。

観光地で暮らす現地の人々の迷惑にならないよう、旅先では常にマナーを意識しながら観光することが必要ですね。